9月21日(日)歌舞伎座夜の部の開場が遅れたことの裏にあったこと
昨日は、歌舞伎座へ行った。「菅原伝授手習鑑」の通しの後半、Aプロを見るためだ。
夜の部はABどちらもとっていたが、昼の部はとっていなかった。そこで、道明寺を幕見しようとしたが、一昨日それがとれなかった。
歌舞伎座に着いてみると、すでに開場時間を過ぎているのに長蛇の列。いつにないことだったが、それはさして気にしなかった。そこに背景が示されていた。
先週Bプロを見たが、配役があまり的確ではなかった気がしたが、Aプロは適材適所。車引から安定した出だし。白鸚の時平公は迫力があると聞いていたが、公演が重なったせいだろう、それほどではなかった。ただ、高麗屋三代が揃って、息もぴったり。
賀の祝は、歌昇と橋之助の痴話げんか、意外とよかった。桜丸は先週の菊五郎の方が、時蔵より優れていた。時蔵だと、線が細い。
一番良かったのは、先週どうかと思った寺子屋。孝太郎が涎くりを折檻しに出てきたところから、雰囲気が違った。幸四郎とその孝太郎のやりとりも、それだけで見物。松緑の松王丸がとくに渾身の演技。感動的な舞台だった。
帰ってから、仁左衛門休演のことを聞いた。いろいろ調べてみると、「筆法伝授」のときに膝から崩れ、座り込んでしまったらしい。共演者がなんとかそれを支えたが、「道明寺」までの幕間が予定より長くなったようだ。それが長蛇の列の原因だったらしい。
仁左衛門も81歳。いつも元気というわけにはいかないだろう。千穐楽がAプロの最後。果たして復帰はかなうのか。来月もあるし、南座の顔見世も出演が予定されている。
今日の寺子屋がよかったのも、仁左衛門のことがあって、全体が引き締まったせいかもしれない。舞台に賭ける思いが、共演者に影響したのではないだろうか。
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