今日は西高時代の同級生の新年会。皆、60代半ばにして、よく飲むこと。信じられない。
帰りがけに、経堂の焙煎急行に寄ったら、思わぬものがあった。
世界のコーヒーフリークのあいだで、「ゲイシャ」の人気は高いが、これは有名なパナマのものではなく、原産地のエチオピアのもの。ゲイシャ種は、病気に弱く、それが中南米にわたって、うまく育てられるようになり、世界的に大人気を博するようになった。
それを、ゲイシャ種の原産地であるエチオピアで、アメリカ人とエチオピア人の夫婦が復刻させたのがこれ。値段は6400円と高いが、正直、これだけおいしいコーヒーを飲んだことはない。パナマのものの方がさらにうまいらしいが、飲み進んでいくと、ちょっと麻薬的な感覚があり、飲み終わるのがひどくもったいなくなってくる。飲んだ後も、その味が喉に残る感じで、やみつきになりそう。世の中には恐ろしいコーヒーがあるものだ。
昨日の夜、娘が塾なので夫婦で外食。最初は、魚真の近くにできた「魚の棚」に行こうとしたら、満席だったので仕方なく店を探すことにする。久しくすずらん通りの方へ行っていないので、行ってみると、かつて季織亭があったところがこのようになっていた。
指示に従って裏へ回ると、そこは蕎麦屋。これはいいと中に入ってみることにした。
立て直されているので、季織亭の面影はまってくない。おしゃれな店になっている。少しメニューが少ない気もするが、何より蕎麦がうまい。これはいい店だ。
振り返ってみると、大昔ここは焼き肉屋で、私はすぐ近くに住んでいたことがある。そのあとが季織亭になり、今回の「壮」。三代にわたって店に付き合っていることになる。経堂も長くなった。
一日家で仕事。主なところは、河出ブックスから出した『教養としての日本宗教事件史』と『教養としての世界宗教事件史』を合本にして、文庫化する仕事。校正もしなければならないが、まえがきとあとがきも手を入れる必要があるし、今回、フランスでのテロもあったので、一章付け加えることにした。そうした作業を一日かけてやる。
昼食後、魚真の本店に行く。何を買おうかということになったが、報道で、村上春樹さんが小説を書く作業をカキフライにたとえていたのを思い出し、加熱用のカキにする。仕事が終わってから、それを揚げる。いつもほどうまいという感じがなかったのは、カキのせいだろうか。この前揚げたときは、感動があった気がした。
先日、『読書人』の仕事で、新書をジャケ買いした時の一冊萱野稔人さんの『成長なき時代のナショナリズム』を読む。今度、横浜のカルチャーセンターで、水野和夫さんとの対談があり、それを聞きに行くための予習。あとがきをみたら、『ブッダは実在しない』の担当編集者の仕事だった。
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