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芸能・アイドル

December 06, 2024

12月6日(金)12月大歌舞伎第1部と第2部を見る

歌舞伎座へ。3部制のうち、今日は1部と2部を見る。

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第1部は「あらしのよるに」。これは、南座の初演を見て以来。今回手を入れたようで、登場人物も少し増えている。最初の場面は、おそらく初演の時にはなかったものだろう。歌舞伎らしさを出そうとしているようだが、その場面自体はあまり面白くない。筋を通すためか。

やはり、あらしの夜にガブとメイが出会うところが、もっとも印象的。好きだけど食べたいの葛藤が、これもなかったのかもしれないが、竹本との掛け合いで表現されている。

途中、澤村清四郎の襲名披露があった。

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涙のあいさつで、初日もそうだったらしいが、ずっと泣いているのだろうか。それほど、歌舞伎界に生まれたわけではない人間が「幹部」に上り詰めるのは大変なことだ。

第2部は、「加賀鳶」と「鷺娘」。天神町梅吉と竹垣道玄は松緑の初演。不思議な体の動きをしていた。この演目、昔、富十郎の道玄で、悪事がバレたときの顔を思い出した。はじめてこの演目を見たときのことだと思うが、最初印象に残ったものは忘れないものだ。

「鷺娘」も、昔の玉三郎を思い出した。今の七之助より年はとっていたはずだが、からだの動きが猛烈にダイナミックで、それが印象に残っている。それに比較すると、全体に静。どう鷺娘を表現しようとしているのか、それがわかりにくかった。

 

November 23, 2024

11月23日(土)紀尾井町家話は156夜で團蔵逝去の報を聞く

昨日の夜は、紀尾井町夜話特別編「紀尾井町家話156夜」を見る。

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それにしてもよく続いているものだ。昨夜は、右團次、九團次、廣松が出演で、亀蔵がアシスタント。

九團次と廣松は、その前の日に立川歌舞伎で見た。皆、はじめての出演らしく、その点で新鮮だった。歌舞伎の外の世界にいた人間がいかに歌舞伎役者になったのか、その点も興味深かった。

右團次が還暦を過ぎているとは意外。たしかに芸歴が長いのだから、それも不思議ではないが、年に見えない若々しさがある。ただ、一時ほど、体を使った演技をしていないのは事実かもしれない。

今日は團蔵が亡くなったとの知らせ。まだ73歳。最後の舞台は、「四千両」で、それは見た。わき役として貴重な存在だっただけに惜しまれる。

November 21, 2024

11月21日(木)立川に立飛歌舞伎を見に行く

昼前に立川へ。伊勢丹で昼食をとったあと、立川ステージガーデンへ。こうしたものがあるのを知らなかった。

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立飛というのは、もともと立川飛行機のことで、その土地を生かして今ではいろいろなものが建っている。

なかは、さいたまスーパーアリーナを縮小したようなステージ。

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高尾山の本の仕事をしなければならないので、薬王院を舞台にしたという「玉藻前立飛錦栄」がお目当てだが、最初は、「新版 御所五郎蔵」。新版とはあるが、後半の部分は見ているので、あまりもともとのものとかわらない。前半の「時鳥殺し」の場面ははじめてみたが、相当に残虐だ。

「玉藻前立飛錦栄」は、道成寺が核になっていて、そこに9変化が入る。壱太郎がしっかりと一人で踊るのをこれまで見たことがなかったが、さすが達者なものだった。これが一番の見物。変化の部分はさほどでもないが、力強いものも得意なようだ。

October 16, 2024

10月16日(水)『一個人』の歌舞伎の連載は神谷町小歌舞伎について

雑誌『一個人』の11月号が刊行された。特集は温泉。行ったことのないところばかりだ。

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この雑誌には、「宗教学からみる歌舞伎」を連載している。

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今回はその3回目。先日公演があった「神谷町小歌舞伎」を中心に、名題試験という通過儀礼について書いてみた。

October 06, 2024

10月6日(日)土日で歌舞伎座の夜の部と昼の部を見る

昨日土曜日の午後は、NHK文化センターの青山教室で講義。前にやったときはコロナ前なので、5年が経っているらしい。

終わってから歌舞伎座へ。

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錦秋10月大歌舞伎の夜の部を観る。

最初は、仁左衛門玉三郎の「婦系図」。泉鏡花の作品で有名だが、読んだことも見たことがない。

主人公の設定が、ドイツ文学者なのに、若いころにすりだったというのがどうもわかりにくい。原作では、少し違うようだが、「湯島境内」の場面は、後から付け加えられたとのこと。その前に、「本郷薬師縁日」と「柳橋柏屋」の場面がつくという上演の仕方は、筋書きを見る限り、はじめてのよう。そこらあたりで混乱が生じているのかもしれない。玉三郎があの独特な演技を見せ、そこが見どころ。

次は「源氏物語」。新作で六条御息所が主人公だが、自己肯定感があまりに低すぎて、いらいらした。最後、染五郎の光源氏が葵上に永遠の愛を誓うのは、光源氏らしくない。

日曜日は、昼の部を見る。

最初は菊之助の「俊寛」。あまり期待していなかったのだが、充実した舞台だった。萬太郎の丹波少将から引き入れられ、誰もが好演。歌六と又五郎の兄弟で舞台の格があがった。最後、俊寛が船にむかってくり返し叫ぶというのは、今までと違う気がしたが、それが悪くなかった。

後は、新作の曽我兄弟もの。勘十郎の振付が、今回はちゃんとしていた。菊五郎の声に張りがあるところは、なかなか。

最後は「権左と助十」。見たはずだが、井戸替えのところしか覚えていなかった。面白いはずの話だが、なんか違う気もした。

 

September 06, 2024

9月6日(金)歌舞伎座夜の部は「吉野川」に「勧進帳」

昨日は、午前中は朝日カルチャーセンター新宿教室での講座。重源から栄西へ。

昼食は、近くのロイヤルホストで。時間があったので、読書。歌舞伎座へ。

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歌舞伎座は夜の部。「吉野川」と「勧進帳」。

「吉野川」は、玉三郎と松緑。それに染五郎と左近。松緑の大判事は2度目。玉三郎の定高は、吉右衛門とのものを見た。吉右衛門とのときは、お互い、人間を超えた存在という印象が強かったが、今回は松緑が相手なのか、人間的。松緑は前回よりも一回り大きくなっている。

左近は所作はよく可憐だが、女形として舞台にあがることがまだ少ないので、セリフ回しは拙い。染五郎は、はかなさをうまく表現している。

「吉野川」だけで2時間。よくぞこうした物語を創作したものかと改めて思ったが、これで十分。その後に「勧進帳」というのは少しもったいない。

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幸四郎は、「勧進帳」の弁慶になると人が変わる。弁慶だけやりたいのかとも思ってしまう。これまで何度も見てきたが、他の役をやるときと心構えがまるで違うような気がする。菊之助は、もう少し強く出てもよい気がした。番卒のメンバーが前と違い、少し劣る。

染五郎の義経は、「吉野川」からの連続なので、見ている方は少し戸惑う。

昼の部と夜の部、あまりに重みが違った。

September 03, 2024

9月3日(火)秀山祭空海の阿倍仲麻呂を見て改めて染五郎に「ラマンチャの男」をやってほしいと思った

今日は歌舞伎座へ。昼の部だけを見る。

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「秀山祭」ということだが、二つ目の演目が弘法大師生誕1250年ということで、夢枕獏の「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」なので、あまりそうした感じを受けない。

最初は、「摂州合邦辻」。最近菊之助ばかりがやっている演目で、もう4回目のようだ。

俊徳丸が愛之助で、いくら養子とはいえ、年齢差がないので、あまりその感じがしなかった。俊徳丸と言えば、若い美少年のイメージが強い。

「空海」の方は再演で、メンバーもほぼ一緒。空海の時代と楊貴妃の時代のずれがあり、戯曲に無理がある作品だ。前回もそう思ったが、そこが解消されてはいない。

初演になかったのが、阿倍仲麻呂で、これを染五郎が演じている。これがなかなかよい。そこから、全体がしまった。やはり、彼には祖父をついで、「ラマンチャの男」をやってほしい。

 

August 17, 2024

8月17日(土)台風の中歌舞伎座で納涼歌舞伎を見る

昨日は、台風が来るというなか、歌舞伎座へ。もっとも朝は雨が降っていなかった。

ただ、歌舞伎座は台風に備え、「8月納涼歌舞伎」ののぼりなし。これは珍しい。

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そこから、3部まで。

1部の「鵜の殿様」は初めて見たが、まるでサーカスのよう。大変な稽古をしたのだろうと感心する。

2部の「髪結い新三」は、勘九郎が初役。ちょっと意外だったが、悪の面が強すぎて、ちんぴら性が薄い気がした。3部の大悪人を演じている影響だろうか。弥十郎の大家が、新三を完全に圧倒していた。

3部は、京極夏彦の新作。筋書きで、当人が文藝と語っているように、せりふをきかせる芝居。最後、幸四郎の謎解きの部分のなが台詞に真骨頂が発揮されていた。ほかには虎之介がよい。

一日ほぼ、歌舞伎座に居たので、台風はほとんど感じなかった。帰りも駅に着いたら、雨はほとんど止んでいた。

歌舞伎座では、台風のせいなのだろう、ところどころ空席が。

July 07, 2024

7月7日(日)今日は都知事選だが昨日は浅草神社での桜月流奉納へ

今日は七夕。都知事選の投票日でもある。投票に行ったが、だれに投票していいか分からなかった。とりあえず、知り合いの知り合いに投票した。

昨日は、浅草神社へ午後出かけた。桜月流の奉納剣舞。雨の予報で、4時の始まる時間前から、雷雨の気配。それを察して、少し早くはじまる。

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前回は目黒の大鳥神社でだったが、今回は歌付きの作品があったり、立ち回りが多く、見る側には楽しめた。終わってから神谷宗家に聞いたが、型だけでは、どうもうまくいかないので、稽古で立ち回りを多く取り入れるようになったとのこと。

終わろうとしているときから、雷雨。その間は、神社の会議室にいたので、雨には会わなかった。

浅草神社では「夏詣」としていたが、これは、この神社からはじまったもののようだ。

直会に行く一行と別れ、葵丸新で天ぷらを買って帰宅した。

July 06, 2024

7月6日(土)7月大歌舞伎は隠れ3代目猿之助追悼公演か

昨日は歌舞伎座夜の部へ。

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「裏表太閤記」ということで、43年ぶりの再演。初演は、3代目猿之助で、昼夜ぶっ通しでやったらしい。猿之助が5役というから、いかにも澤瀉屋。

昼の「星合13團」も、猿之助テイスト。猿之助が健在のころは、7月はその奮闘公演だった。1度見たことがある。その意味で、今月は隠れた形での猿之助追悼公演なのではないかと思う。

ただ、幸四郎と猿之助ではまるで役者としてのあり方が違うので、そこが難しいところ。猿之助だと、身体の動きに特徴があり、また、大衆演劇としての性格が出る。そこが幸四郎だと出ない。脇は澤瀉屋で、一番面白かったのは、寿猿登場の場面。94歳という年を強調するのはいつものことだが、その場の3人の老人役が同じセリフを繰り返すところが楽しかった。

最後は、踊りになり、そこが一番盛り上がった。右近や巳之助が輝いていたし、雀右衛門に風格があった。若いものに交じって、幸四郎もがんばっていた。

本来なら4代目猿之助が演じただろうにと、どうしてもそう思ってしまう。

 

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