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芸能・アイドル

November 14, 2017

11月14日(火)国立劇場で二つの歌舞伎作品を見る

今日は国立劇場へ行った。歌舞伎公演の「坂崎出羽守」と「沓掛時次郎」。どちらも初めて見た。

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「坂崎出羽守」は、山本有三の作。物語の構造が実によく出来ている。渡辺保先生の劇評を見て、これが、戦争から戻ってきた人間のどうしようもない悲しさを表現したものだということが分かった。その点では、まさに戦後の作品だし、今なら、中東で上演したら、実感をもって迎えられる作品かと思える。松緑は、初役なのでまだまだだが、主人公の鬱屈を表現するには向いている。

「沓掛時次郎」は、いかにも長谷川伸という作品。梅玉は、こういう役をやっていないと言うが、雰囲気としてはとても合っている気がした。ただ、「出羽守」と、梅枝と魁春が代わるだけで、出ている役者がほとんど同じなのが、違和感を持ってしまう。

終わってから、珍しくアフタートーク。これは、なかなか楽しかった。

November 07, 2017

11月7日(火)雪の顔見世はあの世での再会を願う演目が続いた

昨日は、歌舞伎座に顔見世を見に行った。昼の部と夜の部通しで。

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今回は、吉右衛門、菊五郎、仁左衛門、藤十郎、そして幸四郎と、現代の名優が得意の演目で共演するという豪華な公演になっている。

朝、ちょっと仕事をはじめたら、時間が分からなくなり、最初の染五郎の「鯉つかみ」には10分ほど遅刻してしまった。これだけは、今回の公演としては毛色が違う。最後の本水を使っての立ち回りが中心で、そこまでに至る部分はちょっと長い。上から見ていると、観客席の最前列に相当水が飛んでいるのが分かる。

後はどれも名演だった。菊五郎の「直侍」、蕎麦屋の場面がいい。斎入が本当にネギを切っていたが、これはいつものことだろうか。場内にも蕎麦の香りが漂っていて、不思議な感覚。その前の「奥州安達原」からはじまって、雪が出てくる演目が多く、おまけにこの世ではもう交わることができない人間が、あの世での再会を誓い、それを願うものばかり。これは、偶然ではないのだろう。

泣けたのは、仁左衛門の勘平。仇討の人数に加えてもらい、そこでするなんとも嬉しそうな顔が悲しい。藤十郎の「新口村」は、藤十郎がすでに人間界を超えていて、その親を歌六がというのがちょっと無理がある。「奥州安達原」では、立派だったのに、ここは残念。

最後の「大石最後の一日」は、真山青果で、青果の芝居はどうも苦手だが、今回は今まで見た中でいちばんよかった。幸四郎も、これが幸四郎としては最後。それに対する、児太郎が立派。演技ということでは、意外にこの人が若手では一番うまいのかもしれない。屈折が感じられるところでは、吉右衛門と似ているような気もする。

また、こうした顔見世が見られるかどうかわからない。そう考えると、これは貴重な公演なのだろう。


October 14, 2017

10月14日(土)「霊験亀山鉾」を国立で見る

昨日は、国立劇場へ行った。「霊験亀山鉾」を見るため。場内はいっぱい。満員に近い盛況。


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この演目、国立では3回目の上演ということになるが、前回2002年にいったかどうかはっきりしない。どちらにしても初めて見たという感じ。

国立の復活狂言というと、ただ筋を通しただけで面白くないものが少なくないが、これは、3度も上演しているだけに面白い。なんといっても、仁左衛門の水右衛門の悪人ぶりがいい。というか、逆に言うとそれだけとも言える。ほかに、錦之助が頑張っているということになるのだろうが、私は、どうもこの役者が好きでない。これはどうしようもないことで、何かのきっかけがないと、評価できるようにならない。表情がいつも変わらず、単調だからだろうか。

最後、殺された水右衛門が、行き返って「まずは」とやるのは事前に聞いていたので、それほど驚かなかったが、観客には受けていた。お客さんが全体に素直に楽しんでいるところがよいようで、そこに歌舞伎座との観客の違いもあるのかもしれない。

October 10, 2017

10月10日(火)猿之助の代役はなぜ右近なのだろうか

猿之助がかなりの大けがをしたらしい。カーテンコールの際の事故という。セリを使って登場するところで、衣装がはさまったとか。カーテンコールは稽古などしないので、立つ位置など、しっかりと確認が行われていなかったのかもしれない。

代役は、ニュースを聞いた時に思った通り、尾上右近になった。右近は、「麦藁の挑戦」というマチネー公演で、ルフィー役をつとめているので、それがそのまま移行した形になった。こういう代役は珍しいが、実際に事故が起こってみると、そんなこともどこかで予想していたのではないかと思えてくる。何しろ動きは激しいし、長丁場だ。猿之助が一刻も早く回復し、復帰できることを祈りたい。

ただ、なぜ右近なのかということは興味深い。彼は、歌舞伎役者ではあるが、同時に、清元の延寿太夫を継ぐ可能性のある立場にある。今度、清元の名前ももらうらしい。その点では、揺れている時期ではないか。父親は最初役者をやっていて、それから太夫になった。周囲は、その期待をもっているのだろうが、本人の気持ちはどうなのだろう。役者としても、ようやく力をつけてきた段階だ。この代役がこれからどういう影響を与えていくのか。それも注目されるところである。

October 07, 2017

10月7日(土)芸術祭10月大歌舞伎夜の部を見る

昨日は、歌舞伎座夜の部へ行った。玉三郎、鴈治郎、芝翫が中心。

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最初が、「沓手鳥孤城落月」。前回見たのは、新橋演舞場での秀山祭、又五郎襲名の時。上演記録だと淀の方は先代の芝翫となっているが、出たのは初日だけで、たしかこれが最後の舞台になったはず。私は2日目に行って、芝雀に代わっているのに驚いた記憶がある。上演記録ではその代役について記されていない。

今回は、いつも出る裸武者のところが削られている。当初の形だという。その分、セリフ劇としての性格を強く押し出しているらしいが、正直あまり面白くない。それは、狂気というものが、この作品が初演されたときと今では変化してしまっているからではないか。それに、女形が、きらびやかに着飾っているわけでもないのに、一度にたくさん出てくるというのは視覚的に問題がある気がした。

次は、珍しい「漢人韓文手管始」。もちろんはじめて見た。鴈治郎と芝翫で、話としては面白く、これでも短く削っているようだが、中身の割に長い気がした。

最後に、玉三郎、梅枝、児太郎の「秋の色種」という舞踊。なんということもない舞踊だが、若い二人の琴の演奏もあり、玉三郎の力の抜けた軽いからだの動きが、やはり美しい。これを見て、10月も歌舞伎だったのだなあと変な感想を抱いた。

歌舞伎座ギャラリーでは松緑のトークがあり、それを見行った妻と合流して帰る。

October 01, 2017

10月1日(日)ちょっと残念な「ハマーバーラタ」の歌舞伎化

芸術祭10月大歌舞伎昼の部、初日に行った。演目は、インドの叙事詩をもとにした新作歌舞伎「極付印度伝 マハーバーラタ」。

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SPACの宮城聡演出ということで、期待をもって行ったのだが、内容は残念な結果に。何より、物語の基本的な設定がよくない。主人公の性格的な部分がややこしく、観客に伝わってこない。とくに菊之助が演じたカルナは、なぜヅルヨウダ姫に肩入れするのか、理由が分からない。ただ友達と言われただけで、悪に味方している感じがする。

その姫を演じた七之助はスケールが大きく、もっと物語がふくらんでいけば、よい演技になってだろう。

一番面白かったのは、出だしの神様たち。

仕方がないので、オーディオショウにちょっと寄り、2700万円のスピーカーを二つ聞いたが、MAJIKOはまるでよくないし、YGも音はよくても、スケールが小さい。最後は、LinnのブースでOPPOのプレーヤーを使ったサラウンドを拝聴する。OPPOはすばらしい。あとは、やはりソナス・ファベールがよかった。


September 06, 2017

9月6日(水)めちゃくちゃな芝居の方が染五郎は生きるということを発見する

朝、東京駅へ。新幹線に忘れてきた小銭入れを取りに行く。そこから歩いて歌舞伎座へ。秀山祭。

彦山権現誓助剱、仮名手本忠臣蔵の道行花嫁、極付幡随長兵衛、ひらかな盛衰記逆櫓、再桜遇清水。最後の演目だけ初めて見た。これは、吉右衛門が書いたもので、今回の主演は染五郎。

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最初の毛谷村は、染五郎と菊之助で予想された通りの出来。ただ、もっとできそうな気がした。道行旅路の花嫁は、壱太郎が少し化粧がまともになり、その分、かわいい。藤十郎は、もう人間の域を超えて、仏のよう。ただ手を差し伸べているだけで、舞台が締まる。長兵衛は、あまり見たくなかったのだが、又五郎、橘三郎、児太郎、米吉と揃った金平が面白い。最近はここに力が入ってきた気がする。

夜は、逆櫓から。何度か見ているが、樋口が立派という以外、複雑すぎて、あまり面白いと思えない。最後の、再桜遇清水は、前半は人の出入りが多く、また奴ばかり出てきて、わかりにくいが、そのなかで、染五郎がだんだんに光ってくる。最後の花道の引っ込みは、なかなかの見もの。後半も、染五郎の芝居。こうした無茶苦茶な話の方が、ちゃんとした話よりも、染五郎は生きるのではないか。毛谷村との違いであり、弥次喜多やらラスベガスやらがそうだ。

August 24, 2017

8月24日(木)桜月流美釼道の『ミレニアム桃太郎』は桜月歌舞伎か

午後、池袋の芸術劇場へ行ったら、また、源五郎氏に会った。大人計画の公演を見たらしい。こちらは、隣の劇場へ。

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本当は通し稽古を見るつもりだったが、連絡がうまくつかず、すでに終わっていた。しばし、楽屋辺りで時間つぶし。なぜかカントを読む。

初日公演の前に、私が提案したことだが、桜月流宗家による神事。格好はTシャツなどのままだが、本物の儀式なので、緊張していい雰囲気。

ついでに、初日の舞台も見る。これは一体何なのか、一言で表現するのが難しいが、「歌舞伎」として考えるとわかりやすいかもしれない。「桜月歌舞伎」か?


August 14, 2017

8月14日(月)篠山紀信の歌舞伎写真集『KABUKI by KISHIN』を買ってしまった

こんなものを買ってしまった。

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これは、銀座にあたらしくできた銀座シックスの蔦屋書店だけで売っている限定版。全体で1000部で、私が購入したのは、篠山紀信さんのサインが入っている。とにかく豪華な写真集で、表紙は海老蔵の3D。5万円近くするので、少し考えたが、蔦屋で実物を見せてもらい、やはり買おうと決心した。

決め手は、最後が勘三郎になっていることにあるのかもしれない。今月の納涼歌舞伎だが、亡くなってもその存在感は大きい。篠山氏によっても勘三郎は同志だったのだろう。

写真の数が多く、また、写真をシグマで一枚一枚、いろいろな角度から撮影していることもあり、まだ、玉三郎のとこころも見終わっていない。いったいいつ見終わるのだろうか。


July 28, 2017

7月28日(木)松竹座で「盟三五大切」を見る

今年はじめて新幹線に乗った。大阪まで。企業研修での講演をした後、ちょうど時間が合うので松竹座の歌舞伎公演に行くことにしていた。東京は涼しかったが、大阪は暑い。

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松竹座もちょうど1年ぶりではなかろうかと思う。お目当ては、「盟三大切」の仁左衛門。やはり雰囲気があるが、前半、役がちょっと間抜けに見えて、そこが難点。どちらかというと、染五郎が生き生きとしていて、役にぴったり。松也も力が入っていた。時蔵も悪くない。

というわけで、南北の世界を堪能する。


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