今年は昭和100年、戦後80年という節目の年だ。
そこで、というわけでもなかったのだが、神道指令について論じた本を刊行した。『GHQは日本の宗教をどう変えたのか 神道指令について』というもので、育鵬社から刊行された。
神道指令は敗戦直後の1945年12月15日に発せられたもので、日本国家と国家神道の分離を指示したものだった。問題は、国家神道=神社神道とされたことである。アメリカ人の感覚では、神社はキリスト教の教会のようなものと誤解されたのは間違いない。その誤解から指令が発せっれ、国家と宗教との分離が憲法に盛り込まれることで、占領が終わった後も、効力を発揮し続けた。しかも、日本の憲法学者は、憲法には政教分離の原則が示されていると解釈するようになる。条文にはないにもかかわらずである。
政教分離は、靖国神社の国家護持が問題になったとき、反対派の武器として使われた。そして、それは首相の参拝にも影響した。そうした経緯について論じたのがこの本である。
雑誌『一個人』の3月号が発売になった。私は、この雑誌に歌舞伎について通過儀礼の観点から連載しているが、今回は、「追善興行」を取り上げた。
追善興行は、襲名披露興行と並んで、多くの観客を集められる。重要なのは、追善を行う側で、先祖の立派な俳優にならぶだけの力量を、そうした興行で示さなければならない。その点で追善も通過儀礼の性格をもつ。
雑誌の特集は「名字と家紋」だが。名字というものはなかなかにして面白い。名字のベスト1000が紹介されており、島田は102位とのこと。関東から北陸にかけて多く、とくに富山、栃木、埼玉、福井に集中しているらしい。我が家のルーツも栃木。
ほかにも、名字と神社の関係などは、一つのテーマになりそうだ。
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