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文化・芸術

December 12, 2017

12月12日(火)今問われているのは神社本庁が確立した神宮神道の是非だ

神社本庁は、伊勢神宮を本宗と位置付けている。この本宗ということばは、辞書にも出ていないが、どうやら、中国語から来ているらしい。中国語では、総本家の意味だ。その総本家である伊勢神宮を頂点に、その下に各神社を位置づける。戦前の社格制度が崩れたので、主な神社は別表神社としてその枠組みの中で一定の格を与えられた。それが、国家神道が崩れた後の戦後の神社の体制である。

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この写真は、一昨年宇佐神宮を訪れたときのものだが、宇佐神宮と伊勢神宮との関係は実はかなり複雑だ。宇佐神宮の八幡神は『古事記』などに出てこない神で、突然歴史に登場した。もともとは渡来人が祀っていた神で、途中、応神天皇と習合することで第二の皇祖神となった。鎌倉時代などは、この宇佐神宮から八幡神を勧請した石清水八幡宮の方が、朝廷の関心も強かった。日蓮がそのように遺文にも書いている。逆に、伊勢神宮はないがしろにされていたらしい。

その点で、現在の、伊勢神宮を本宗として仰ぐ、仮には私はそれを「神宮神道」と呼んでいるが、その枠組みのなかに、宇佐神宮はうまく位置づけられない。それは、すべての八幡神社がそうだし、稲荷社も、天神もそうなる。どちらも神話には出てこない。

離脱神社の一つ、気多大社だと、大己貴命が祭神だが、これは、よく知られているように出雲の神。神話には出てくるが、大和朝廷によって平定される側。それ以前は、その地域の中心的な神だった。

神社本庁は、戦前の体制をなんとか維持するためにやってきたが、そもそも伊勢神宮を中心とする体制に問題がある。伊勢神宮の遷宮のために全国の神社に金を集めさせたり、神宮大麻を売らせ、その収益の半分を神社本庁のものにするなど、果たしてそれは個々の神社のことを考えてのことだろうか。弱小の神社をどう支えるかに神社本庁が力を尽くしているようにも見えない。

神宮神道の是非、今本当に問われているのはそのことだ。


October 06, 2017

10月6日(金)同じ11月8日に生まれて

カズオイシグロ氏がノーベル文学賞を受賞した。実は、この方とは誕生日が一緒。11月8日生まれ。ただ、年は1年違う。つまり、私が1歳の誕生日を迎えた日に、彼が生まれたことになる。ほかに11月8日生まれとしては、アラン・ドロンや若尾文子、それに平田オリザといった人がいるが、ちょっとした縁でもなんとなく誇らしい気はする。

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アメリカ人のジャズ・シンガーにステイシー・ケントという女性がいるが、彼女が歌っている曲のなかには、カズオイシグロが作詞したものが少なくない。彼女の歌はおととしだったか、ブルー・ノートで聴いた。歌詞はなかなか素敵で、当然文学的である。

カズオイシグロということだと、『日の名残り』が一番有名だが、文学としてよりも、映画としての方がよく知られているかもしれない。主役をアンソニー・ホプキンスがつとめ、まさに名演技だったが、これを通して作者のことが知られ、それが文学賞に結び付いたのだとすれば、アンソニー・ホプキンスの果たした役割は大きい。

September 27, 2017

9月27日(水)東京国立博物館の「運慶展」へ行く

昨日は東京国立博物館ではじまった「運慶展」に出かけた。運慶とその父親、あるいは子どもたちが造った仏像が展示されている。初日ということもあって、人は沢山入っていたものの、展示されている仏像の数もさほど多くないということで、ゆっくり見ることができた。ただ、これはあくまで初日のことで、これからどうなるかはわからない。かなり宣伝もされているので、混雑は覚悟しなければならないだろう。

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私の場合には、国宝に指定された仏像は、ほとんど見ており、運慶の仏像も相当に実際に見ている。そうした人間からすれば、珍しいものはほとんどないが、そんな人も少ないだろう。その点では、運慶の全貌をとらえるには格好の展覧会と言える。

ただ、仏像というものは、それが安置される堂宇があってのもので、興福寺で見る無著、世親の像と、展覧会で見る像とでは、やはり受ける印象が違う。これは、展覧会の根本的な問題で、数を集めれば、それで運慶の力が分かるというものではない。

八大童子像など、最低でも4回は見ているが、この像、安置されている先が高野山の霊宝館で、そこが仏像と相対するには必ずしも好ましい環境ではないので、いつもただの彫刻に見えてしまう。いったい仏像とは何か。改めてそれを考えた。

August 25, 2017

8月25日(金)聖徳記念絵画館で「神宮親謁」を見る

昨日は六本木ヒルズへ寄って、一見打ち合わせをしたのち、大江戸線で国立競技場前まで行く。そこから、神宮外苑の聖徳記念絵画館へ。はじめて来た。


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ここには、明治天皇の事績を大きな絵画によってたどることができるようになっている。それは壁画と呼ばれている。お目当ては、「神宮親謁」。明治2年に明治天皇が歴代の天皇としてははじめて伊勢神宮を参拝したときのもの。

行ってわかったことは、これを描いた松岡映丘が、柳田国男の弟だということ。たしかに柳田は松岡姓だ。ただ、絵画館のサイトにある年表だと、「絵画館階段下倉庫より壁画大判下図「神宮親謁」他、発見」とあったが、その事情がよく分からなかった。よく見てみると下図とあるので、飾られているものの原画のことだろうか。


June 26, 2017

6月26日(月)神道コンシェルジュ講座も4回目で仏教との関係を扱う

昨日は、江古田のThe MoN 桜月流(みつるぎカフェ)において「神道コンシェルジュ講座」の第4回目。テーマは、神道と仏教の関係について。神仏習合まで話をする予定で、準備はしていたが、仏教そのものについていろいろと話さなければならないこともあり、神仏習合まではいかなかった。

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実演は、松木君による「宝剣の儀」。これは、桜月のメンバーが九州の修験の山、求菩提山において不眠不休の断食行を経て習い覚えたというもの。流儀としては、天台宗の当山派の系統に属するもの。修行はかなり大変だったという。

中世から近世にかけては、神仏習合の時代が続き、そのなかで密教が大きな影響を与えた。修験道も密教を基盤にしている。神道を理解するには、そこらあたりのことを学ばなければならないのだが、神道系の大学などでは、ここらあたりはあまり扱わないようだ。次回はこの続き。「山伏問答」をやってもらう予定。


June 24, 2017

6月24日(土)高千穂の夜神楽を国立劇場で見る

国立劇場の小劇場に「高千穂の夜神楽」の公演を見に行った。昼の部と夜の部の公演で、1時から7時半まで。

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一昨年、高千穂自体には行ったが、神楽は見ることができなかった。本来は、冬場に夜通しでやるもの。したがって、昼の部の演目は夜にやるもので、舞台は星空。逆に、夜の部の方は、朝方にやるもので、夜が明けていくところから、夜明けまで背景が変わる。

昼の部は、「神との宴の始まり」と題されていて、たしかに神事の色彩が濃い。その分、単調。リズムと唱え言葉のパターンが変わらない。最後の、「岩潜」は、真剣を用いての剣舞。その分緊張感があった。

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夜の部は、「岩戸開の物語」で、いかにも高千穂らしい。こちらの方がストーリーがある分、楽しみやすい。最後は、高千穂神社の宮司の挨拶だったが、とても気持ちのいい締めになった。


May 29, 2017

5月29日(月)「神道コンシェルジュ講座」では神懸りと巫女について考えてみた

昨日の江古田、「The MoN桜月流 (みつるぎカフェ)」での「神道コンシェルジュ講座」は3回目。テーマは「巫女と神がかり」というもの。

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神懸りという現象について、シャーマニズムとの関連で最初に私が説明する。韓国のムーダンの「クッ」の儀式の映像があるので、それを見てもらいながら、脱魂と憑霊との関係について解説する。

後半は、神谷さんに巫女舞をしてもらい、その意味について掘り下げていく。巫女は神の依り代であり、舞うことによってそこに神が降臨する。それが具体的にどういうことなのかを実例を交えながら考えてみた。神道の実験演習のようなものになっている。


May 01, 2017

5月1日(月)第38回俳優祭を見る

昨晩、NHKのeテレで放送された「第38回俳優祭」を見た。

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まだ、実際に俳優祭を見たことがない。最初は、「二つ巴」。忠臣蔵の7段目と11段目を素踊りにしたもの。勘十郎の演出だが、超歌舞伎とはまるで違う。やっぱり鷹之助の力弥がうまいが、だんだん勘十郎に似てきた気がする。「石橋」は、お祭りから石橋へのような展開で、基本、獅子が頭をふるだけ。

その後、模擬店の紹介があり、途中、以前の俳優祭の懐かしの映像が。いくつかテレビで見たことがある。最後は、かぐや姫とトゥーランドット、それに暫のないまぜで「月光姫恋暫」。怖いかぐや姫は、猿之助。ちょっと、かわいげのあるところを混ぜた方がよかった。途中、勘九郎の出てくるあたりは、まともな歌舞伎とあまり変わらない。ちょっとまじめすぎるような気もした。


April 30, 2017

4月30日(日)ニコニコ超会議の超歌舞伎を見た

昨日今日と幕張メッセで「ニコニコ超会議2017」が催されていて、そのなかで超歌舞伎と呼ばれる『花街詞合鏡(くるわことばあわせかがみ)』が上演されている。

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超会議は、去年からはじまった2回目で、去年のものも見た。今年は、4回の公演のうち、最初のものを見た。題名が示すように廓もの。「御所五郎蔵」などがベースになっている。去年は「狐忠信」だった。

去年に比べて、スケールアップされているような気がするが、初音ミクの所作がきれいだ。そこらあたりの進歩は、今の技術の展開からすれば当然だろうが、元は人間の演技があるはず。そうしたからだの動き、CGによって表現されると、あとの時代にも活用できる。案外それが重要かもしれない。

獅童の敵役を澤村國矢が演じている。歌舞伎を知らない若い人たちには、歌舞伎界ではけっこうな役者に見えるかもしれない。歌舞伎という土台がしっかりしている演劇だと、どういう趣向でも、それが生きてくる。獅童の盛り上げ方もうまい。あるいは来年は、獅童と松也くらいになるのだろうか。獅童と海老蔵になるにはまだ時間がかかるか。


April 24, 2017

4月24日(月)神道コンシェルジュ講座の第2回目は地鎮祭の実演もあり神道の元の姿を探った

昨日は、江古田のThe MoN 桜月流(みつるぎカフェ)で、神道コンシェルジュ講座の2回目をやる。今回のテーマは、「神はどこにいるのか」。

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まずは、神職である神谷さんに、地鎮祭のまねごとをしてもらう。真似事とはいっても、定められた祭式に基づくもので、その場の雰囲気もかわる。受講生に玉串奉奠をしてもらったが、皆、緊張したとのこと。

その後は、神社のもとをたどって、磐座に行きつき、いったい古代の人々はどのように祭祀を行っていたかを探っていった。

次は、「巫女と神憑り」というテーマで、5月の第4日曜日に開く。巫女舞の実演もある。

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